障害者殺傷事件 事件の約1年前から被告が差別的主張

NHKニュース 

障害者殺傷事件 事件の約1年前から被告が差別的主張

相模原市の知的障害者施設で入所者19人が殺害されるなどした事件の裁判で被告の弁護士が証拠の調書を読み上げ、被告が事件の1年ほど前には障害者への差別的な主張を知り合いに話していたことなどを説明しました。

相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が殺害されるなどした事件の裁判は20日、横浜地方裁判所で6回目の審理が開かれ、植松聖被告(30)の知人などが警察や検察に話した調書の内容を弁護士が証拠として読み上げました。

この中で、被告と高校時代に知り合った友人は、「被告は事件の1年ほど前から突然『意思疎通できない障害者は生きている意味がない』と言うようになった。その後、『自分の人格が変わり選ばれた人間だ』などと話すようになった」としています。

また、裁判で争点となっている被告の責任能力に関して、大麻を使用したいきさつについては、「被告が大麻を吸うようになったのは平成23年ごろだと思う。吸ったあとも、特に変わった言動や様子はなかった」などと説明したということです。

このほか事件の5か月ほど前に被告から障害者を殺害すると聞いたとする複数の友人の調書も読み上げられました。

被告は20日は青い上着で出廷し、これまで両手にはめていた手袋はせず、右手の小指にだけ包帯を巻いていて、時折、笑みのような表情を見せていました。